マイクロ波を応用した技術
- マイクロ波とは
- 一般に3GHz~30GHzの周波数範囲(SHF)を指しています。
- しかし、この定義は厳密なものでなく、UHF帯(0.3GHz~3GHz)から、EHF帯(30GHz~300GHz, ミリ波)を含む場合もあります。
- マイクロ波の特徴
- 高周波(短波長)であるため、直進性が強い、伝送可能な情報量が大きい、という特徴があります。
- もっと高周波にすれば、さらに直進性が強く伝送可能な情報量が大きくなりますが、雨や霧による減衰が大きくなる、無線装置が高価となるなどの理由で利用は限られています。
- マイクロ波の用途
- 情報通信:情報量が大きいことから、携帯電話、局間中継回線、衛星通信、衛星放送、無線LANなどに使われています。
- レーダ:直進性を生かして、気象レーダや船舶用レーダに利用されています。
- マイクロ波送電:電線が不要でロスの少ない送電技術として期待されています。
- マイクロ波加熱(誘電加熱):電子レンジ(2.45GHz)等に使用されています。
- マイクロ波センサ:物体検知のセンサとして、赤外線や超音波を利用したものがありますが、マイクロ波センサには次のような特徴があります。
- 太陽光線、温度、音などの影響を受けにくい
- ほこり、汚れの影響を受けにくい
- マイクロ波センサを中心とした応用例
- スピードの測定(ドップラ・センサ)
- 野球のボールのスピード測定
- 自動車のスピード測定(警察によるスピード違反取締り)
- 川の流れ測定(水量測定)
- 人、物の動き検出(自動ドア、防犯センサ、土砂崩れ、雪崩センサ)
- 人、物の検出
- 人、物の有無の検出(トイレの自動洗浄、劇場の空席把握、駐車場の空き状況、病院ベッドの離床状況、非接触呼吸・寝返りセンサ)
- 水、薬品、石油等の汚れ検出(養魚場の汚れ、下水処理施設、石油の精製純度、焼却炉内のゴミ検出)
- 含水量の検出(茶、米、木材の乾燥度測定)
- 障害物の検出
- 船舶レーダ、気象レーダ
- その他いろいろな応用が考えられると思いますので、お気軽にご相談ください。